Secret love.
痛い…気持ち悪い…ヤダヤダ…っ


我慢してた大粒の涙が頬を伝う。



<キーンコーンカーンコーン>



「チッ…チャイム鳴ったから今日はここまでにしといてやるよ」




そういって男子は私から遠ざかって行った。





痛い…心臓が痛いよ…。
心臓がえぐられたみたいだ。

私は下着を着て男子に無惨に引きちぎられたブラウス、泥まみれのブレザーを抱き抱えて教室に戻った。




<ガラッ>



案の定、この時間は祐真の授業だった。


「さっ笹川!!?それは一体どうしたんだ!!?」


祐真の問い掛けをスルーしてカバンを手に取ると周りに目をやった。

皆驚いてた…1番驚いてたのは祐介、祐真…そして萌花。


ただ頭の中は真っ白で、私は無表情のまま涙を流していた。



「そ……たい……し…す」


言葉にならぬ言葉を発しながら私は教室を出た。



<ピシャン>




私はそのままその場に倒れこんだ。


あぁ…今死ねないかな…?死ねば楽になるのかな…?

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