Secret love.
あぁ…もう取り戻せないのか…


手遅れか…。
当たり前か……。


あんなに可愛い繭を誰も放っているはずがない。






1限目は俺の授業で繭と男子生徒数名の席が空いていた。


怪しいとは思ったんだ。

だけどあまり気にかけていなかった。俺の授業が半分終わりかけた時に繭は酷い有様で教室へ踏み込んで来た。


とっさに出た言葉はスルーされて…



何故そうなった?





何があった?




誰がそんなことした?





聞きたかった。


だけど…繭は無表情で涙だけをボロボロ零していた。










<ドサッ>




ドアの向こうで何かが倒れる音がした。


繭だ。



体は正直で…考えより先に行動してた。



「授業は自習!!学級委員!あとは頼む!!」




俺は我を忘れてひたすら保健室まで走った。


繭の服は見ていられないほど悲惨で…
体のあちこちには痣が…。








誰にやられたんだよ……!!!!!


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