好きじゃないから
クラスがえ







『宜しくお願いします』






そう言ってにこりと笑顔の男の顔に、酷く心が安らいだ。










高校2年になって行われたクラス替え
張り出された名簿と座席を見れば、仲の良かった友人と同じクラスになれたようだった。
彼女もまた、嬉しそうにそうにそう言い、一緒にクラスまで向かうことにする








張り出された座席表
隣の席まで見る余裕はなかったが、それもまた楽しみかもしれない。


そんな気持ちで席に荷物を置けば、タイミングを図ったかのように、左隣にもまた誰かが荷物を置いた。




そして先ほどの言葉




微かに茶色い癖のない髪
流れるストレートは羨ましい限りだ
身長も180cmはあろうかというほどだが、がっちりしすぎず、割りと細身なのかもしれない。
まわりから出ている雰囲気も柔らかく、暖かい
そして何より

その笑顔が目に焼き付いて、暫く忘れられなかった。

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