兄の場所
一
その夜は兄を名乗る男と
二人して大酒を飲み、
双方とも呂律(ろれつ)が怪しくなった頃合いで、
突然、
寝る、
と兄が言い出し、
そのままさっさと
床についてしまった。
なんだか取り残されてしまった心持ちで、
なによう、
もうちょっとつき合いなさいよう、
と、
喚(わめ)いていた私も、
そのうちに眠くなり、
兄の隣で寝入ってしまった。
二人して大酒を飲み、
双方とも呂律(ろれつ)が怪しくなった頃合いで、
突然、
寝る、
と兄が言い出し、
そのままさっさと
床についてしまった。
なんだか取り残されてしまった心持ちで、
なによう、
もうちょっとつき合いなさいよう、
と、
喚(わめ)いていた私も、
そのうちに眠くなり、
兄の隣で寝入ってしまった。