秘密恋愛



あたしがおにいちゃんの後ろでふてくされていると・・・


「ねぇねぇ。
そのコって、舜くんのなんなの?」


なんていってくる女の人。

すると・・・

「妹だよ。
今日から1年になるんだ。
仲良くしてやって。」


あたしはその言葉に涙が出そうになった・・・。

だって、、
あたしは・・・




おにいちゃんのコトがすきだから・・・。





もちろんひとりの男の人として・・・。





小さい頃からやさしかったおにいちゃん。

いつもあたしはおにいちゃんの後ろについていった。


ある日、あたしは保育園の同じクラスの男の子にいじめられた。

怖くて、泣きながら
「おにいちゃん!おにいちゃん!」
そう叫んだ。

すると・・・

「やめろ!!」

おにいちゃんは息を切らして立っていた。

「やべっ!」

おにいちゃんを見た男の子たちは逃げていった。

「潤!!大丈夫か!?」

あたしはおにいちゃんの声をきいて安心したのか、
おにいちゃんに抱きついて泣いた。

おにいちゃんはあたしを強く抱きしめて

「潤は俺が守るから!!
だから安心しろ。」

そういって涙を拭いてくれた・・・。

その時、、

“とくんっ、とくんっ・・・”

そう、あたしのむねの心臓が高鳴った。


それから、おにいちゃんを意識しはじめた。

すぐにあたしは自分のキモチに気がついた。

でも、、
伝える勇気なんてなかった。

せめて今の関係だけは、この仲のイイ兄妹関係だけは壊したくなかった・・・。






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