秘密恋愛
それに・・・
『それに、嫉妬なら・・・
あたしの方が凄いと、思う・・・。』
「え?」
『・・・お兄ちゃんの、ファンクラブの人たち・・・。
あたし、毎日ヤキモチ妬いてる・・・。』
それだけじゃない。
ただ歩いてるときだって、
お兄ちゃんに振り返る人たちにも・・・。
お兄ちゃんを見る、全ての視線に
ヤキモチしてるんだ・・・。
『でも・・・
そう言うのは、あたしだけだと
思ってたから・・・。
すごく、嬉しい・・・。』
そう
いつも、こんな気持ちをしてるのは
こんな黒い感情を持っているのは
あたしだけだと思ってた・・・。
いつも、余裕に見えるお兄ちゃん
ドキドキしてるのは、あたしだけなんだと
好きなのは、あたしだけなんじゃないかと
そう、思ったりもした――