秘密恋愛
なんでだよ。
そう言いかけて、言葉をのんだ。
あぁ、そういうことか・・・。
「だって篠崎君。
こんなにお客様がお待ちしているじゃないかっ!!」
その言葉どおり、
いや、それ以上だ。
俺を指名してくる客は、半端なかった。
俺を指名するのに、
何時間も外で待っている客もいるそうだ。
それはそれでありがたいのだが・・・
今の俺には、とても迷惑だ。
好きでもないヤツにニコニコして
媚びへつらう真似をして
本人たちには失礼かもしれないが・・・、
俺には苦痛以外の何者でもない。