秘密恋愛
『潤』
「あ・・・
お兄ちゃん!!」
俺が小さく呼びかけただけでも
すぐに反応して、駆け寄ってきた潤
あぁ、
なんて・・・――
『随分、人気なんだな』
「うん!
あたしもびっくり!!」
嬉しそうに、楽しそうに笑う潤
この子はきっと、
男の腹ん中なんて、ぜったい分かっちゃいないんだろうなぁ・・・。
いや、
分かってほしくはないんだけれども・・・。
その純粋さが、
嬉しくも
憎くもある。
俺の思いも
少しも分かっちゃいないんだろうな~・・・
鈍感って
罪だよな・・・。