秘密恋愛
あたしと違う、
色素の薄い、サラサラの髪に
そっと、指を通す
静かな時間が
ゆっくりと流れていく
どれくらい経ったのだろうか
乾かすことを忘れていた髪から
すっと、一滴の水が滴った・・・
「ん・・・」
その雫は、見事お兄ちゃんの顔に的中
『あ・・・っ』
声をあげたときにはもう手遅れ
お兄ちゃんの瞼が、
ゆっくりと開いた
『ごめん・・・
起こしちゃった?』
髪に通していた指を抜き、
そっと、微笑んだ