ダメダメ執事×強がりお嬢様
『一度しかいいませんからね?』
『よく、聞いておいて下さい。俺のお姫様』
そういって、耳元から顔を離し、じっと見つめてきた。
『俺の名前は、筑井 宏(ツクイ ヒロ)』
『そして、高澤グループのライバル社でもある筑井グループの社長です』
『社長とともに、・・・裕美お嬢様の婚約者でもあります』
『納得いただけましたか?』
「えぇ、納得したわ。でも・・・」
『はい?』
「私には婚約者なんて必要ない。今のままがいいの」
「宏さん・・・でしたっけ?わざわざ来てくれたのに申し訳ないですけど」
『そう言うと思いましたよ。でも、諦めませんから』