先生
保健室に来て、どれくらいの時間が経っただろう。騒がしかった廊下も気付けば静まり返っていて、校庭からは、これから体育の授業なのか、生徒の声が聞こえてきた。
そして、大好きなあの人の声も聞こえてきた。
いつも追いかけている先生の声。
どんなに小さくても、先生の声が聞こえたら嬉しくて。
そして今も、悲しくて切ないのに、嬉しくてしょうがなかった。


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