先生
苦しい想いを抱えたまま、文化祭前日を迎えた。
「はあ」
出てくるのはため息ばかりで、なかなか歌に気持ちが入らない。
歌をみんなで練習している時、彩花は周りを見回した。
みんな真剣で、最優秀賞を取ろうと必死。

その姿に、何だか泣けた。

みんな一生懸命やのに、あたしは何してんやろ。


彩花は先生の姿を無理矢理頭から消した。
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