先生
神社には少し雪が積もっていて、すごく寒かった。

境内の外まで続いている長い列を見て、彩花はため息をついた。

何時間並んでいれば、お参りすることができるんやろ、、、。


周りを見渡せば、やたらとカップル達が目についた。二人で手をつないだり腕を組んだりして、仲良く話している。

うらやましいな。彼氏ほしい、、、。


ウソ。
彼氏なんていらない。
先生が欲しい、、、。


ポケットに手を突っ込んで、熱を持ちはじめたカイロを握り締めた。
< 67 / 118 >

この作品をシェア

pagetop