先生
教室にはいつものメンバーがいた。
「おはよーっ」

先生に会えたことがなにより嬉しくて、騒ぎたいぐらいだったけど、気持ちを落ち着かせていつものように教室のドアを開けた。
「あ!彩花あけおめ〜」
「あけおめ〜」
佐恵子や由香里が椅子に座りながら、彩花に手を振った。
彩花も笑顔で振り返す。
久しぶりに会う大好きな友達。話したいことは山ほどある。お年玉の話やテレビの話。彩花は久々の時間に胸を踊らせた。


クラスの子達数人としばらく喋っていると、廊下に百果の姿を見つけた。
百果にも話したいことが山ほどある。
彩花はクラスの子達に声をかけて教室を飛び出した。
「もーもかっ!あけおめ〜」
「あ、彩花!あけおめ〜。」
「どこいくの?トイレ?」
「うん。」
「じゃあ、あたしも一緒にいく〜☆」
彩花は百果のもとへ走りよって、隣に並んで歩いた。
「なあなあ、彩花。話あるんやけど」
百果の少し真剣な声に、彩花の声も少しこわばった。
「な、、、なんなん〜(笑)?なんか百果真剣やし緊張するねんけど〜」
彩花はわざと明るく振る舞った。
何だろ?話って。
あ!百果に彼氏できたとか?
それとも田辺とより戻ったとか?
< 72 / 118 >

この作品をシェア

pagetop