パパとわたし
はじまり
パパは研究をお仕事にしている。
研究とは大変なお仕事みたいで、普段はかまってくれないから退屈。
でも、休みの日はちゃんと由依と遊んでくれる。優しいし、しんしだと思う。自慢のパパだ。


小さい頃、白衣を着ている人はみんなパパだと思っていた。だから、由依のパパは四人くらいいたことになる。

もちろん今は誰がパパなのかわかるけど、だからといって他の研究員となかが悪くなったわけじゃない。みんな家族みたい。

仕事がおわって、コーヒーをいれてあげると、みんな集まってくる。今まで静かだったのがうそみたいに、みんなおしゃべりになる。
由依は聞いていても理解できない話が多いけど、みんなが楽しそうにしてるから、一緒にいて楽しい。

そんな時の、パパの顔を見るのが好きだ。仕事の時と違って、あまり話さずにみんなのおしゃべりに耳をかたむけているときの表情が好きだ。
まるで年のはなれた弟達を見つめているみたい。
由依を見つめるときの目とは少し違う。
ちょっとヤキモチをやいてしまう。
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