パパとわたし



夢を見た。

それはママの夢。


ー由依ちゃん、私の由依ちゃん。


ママは由依のおでこに手をあてて、由依ちゃん、って呼んでくれる。ママの手はやわらかくてあったかい。気持ちいい。
ママの手を触ろうと思ったけど、なぜか動けなかった。



ママ…低くて心地いい声。
もう一回由依のこと呼んで。
由依も愛してるよ…




ー……依ちゃん……

ー…ごめんね……………





ママ!
行かないで!

飛び起きると朝だった。



なんだか変な夢。
初めてママが会いにきてくれたのに。どうしてもっと長く眠っていられないんだろう。


…ママ、謝ってた。どうしてだろう。
由依は会えて嬉しかったよ。





いけない。もうこんな時間だ。そろそろ衣央さんが来る。
あわてて着替えをはじめた。


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