Replicant・Lover’s-L No.6 2 Method to human
「『より人間に近付く事』?」

姿かたち、さわり心地も人間そっくりのロボットがこんな事を言う?

「おいおい、そんな不思議そうな顔すんなよ、RIKKA」

レンがあたしの顔を見て破顔する。

だって……ねぇ?

「もう、十分人間そっくりだと思うけど?」

「見た目はな。けど、ドロシー、このブリキの木こりが欲しいのはハートなんだよ」

と、レンが右こぶしで自分の左胸をトントンと叩いてみせた。

ハートが欲しいブリキの木こり……。

昔、絵本で見た三角頭に長い鼻のブリキの人形が脳裏に浮かんで消えた。

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