Replicant・Lover’s-L No.6 2 Method to human

ジンの方に寄ろうとするけど床の上で滑るだけで全然進まないし、そのうえ、オリジナル・ジンがあたしの腕引っ張ってジンから遠ざける。

「放して!!　放してってば!!」

振り払おうとするあたしの身体を自分の方へ引き寄せるとジンと同じ声でこう囁いた。

「大丈夫だ。レプリカの目の色は赤くない」

その声でジンの目を見ると……。

ホントだ、赤くない!!

いつもの黒い瞳で鋭い眼差し。

って、確認したとたん後ろに突き飛ばされた。

「いたっ!!」

何か柔らかいものの上に尻餅ついたら、その柔らかいものが、

「俺の方がいてぇよ」

とぼやいた。