Replicant・Lover’s-L No.6 2 Method to human

「はいはい、わかってるって」

よっこらしょっとレンが身体を預けていた壁から離れ、

「はい、リッカちょっとあっち向いて」

ってあたしに後ろを向かせると手首にされていたネクタイの拘束を解いてくれた。

「よし、逃げるぞ」

「え？」

「『え？』じゃねぇ……あー、いてぇ……さっさとしろよ」

さっさとしろって言うレンの方が、身体が痛むのか腰や膝が悪いお年寄りのようにゆっくりと立ち上がって、あたしの腕を引く。

「だって……じゃあ、ジンは？」