Replicant・Lover’s-L No.6 2 Method to human
「俺は、……死が欲しい」

自らを壊すことが出来るデータを求めている、オリジナル・ジン。

あたしは、彼にさらに問う。

「死にたいの?」

自らを壊すことが、ロボットがより人間に近付く事なの?

オリジナル・ジンはその言葉に首を横に振った。

「死にたいんじゃない。生きる為に死が欲しいんだ。パーツさえ換えれば半永久的に動くこの身体に寿命は無い。死が無い俺は、本当に生きているのか? 死があるからこそ、生が、人間らしく生きるということがあるんじゃないのか?」
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