Replicant・Lover’s-L No.6 2 Method to human

手段と目的 Means and purpose

「なあ、なあ。RIKKA来るって知ってる?」

レプリカそっくりに髪を染めた隣の住人が彼にこう声を掛けてきた。

彼は隙無く身構えたまま反応を見せる事はなかった。

もちろん、反応を見せなかっただけで、彼にとってその言葉は非常に興味深いものだった。

彼の部屋と同じ白い壁に囲まれた広い空間だった。

高い天井付近に明かり取りの窓が付いている。

これも彼の部屋のものと同じく強化ガラスで叩き割る事は不可能だった。


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