Azure Music
そうか…
あいうえお、と、かきくけこ、は6人ずつしかいないのだね
だからお互い一番後ろに揃っているのだね
「小百合、直と仲良かったんだろ?
あの態度マジないんじゃね」
「あんたには関係ない」
「ないけど、直は仕方ないって顔をしたから、俺が言う」
地雷に触れたのは、直希だもん
なんて、超言い訳
「私なりの事情があって、それは誰かに言いたいことじゃないの」
私は零に曖昧な笑みを向ける。
「人に構われたくないとこに触れられたから、ちょっと嫌な気分になっただけ」
「……音楽なんていらないって?」
「ああ」
「本当にそう思ってんなら、なんで音楽科がある、こんな音楽が身近にある綾瑞を選んだんだよ」
「私服で行けるとこがよかったから。近くに他にないでしょ?」
もういい、と言うかのように、零は大きく溜め息を吐いた。