azure days-ツンデレ彼女とバカ男-
1 Sky Blue
太陽で輝いた、青い青い空。
熱い風と土の匂い。
フェンス越しに見えた、マウンドに立つ一番の背中。
振り替えって無邪気に笑う日に焼けた顔。
誰よりも輝いてて、
誰よりもかっこよくて、
あたしの大好きな幼なじみで、先輩。
かけよってきた彼はやっぱり太陽みたいな笑顔だった。
けれど一瞬にして、その顔が曇り、泣き出しそうな目で肘を押さえた。
"もう、投げれないんだ"
そこで、あたしは目を覚ます。
頬を伝う涙の跡が一筋あった。
(また、あの夢)
中二の夏。
高校生になる今でも鮮明に思い出される。
大好きな人が、大好きなものを無くしたときの、夢。