azure days-ツンデレ彼女とバカ男-
「ちょ、亮黙れ。」
さっきの大人っぽい表情から一変して、和明はあわてて亮さんを黙らせようとする。
なんかチラチラこっちみてるのが・・・うざい。
何、どーゆーこと?
「なんだよー、お前いつものってくれるだろー??」
「いつもと今は違うんだよ!!」
「和明のタイプの子もちゃんと呼んどいたからなー♪」
「あーもう!!あとにしろ!!」
「どーせお前することないだろー?この前の彼女とも別れたばっかだし」
「だからもうそれは・・・!」
いつものってる?タイプ?
何回も合コンしてんの?
てか、彼女って何?
野球やめてから、ずっとそんなことしてたの?
あたし、こんなやつにあこがれてたの!?
がらがらと、綺麗なオブジェが崩れるみたいに、あたしの中の和明が崩れていく。
目の前にいるのは、もはやただの男にしか見えない。
「和明さん、兄貴、そろそろ教室行ったほうが良くないですか?」
樹くんが声をかけて、亮さんは時計を見る。
「うっわ、やべぇ!!おい和明、行くぞ!!」
「えっ!?ちょ・・・光莉!!後でな!!絶対だぞ!!」
亮さんに引きずられていく和明。
そんな背中に、思いっきり叫ぶ。
「うっせー!!このばかずあき!!」
これがあたしと和明との、再会だった。