azure days-ツンデレ彼女とバカ男-
和明はそれからしばらく、ギターについて語り始めた。


そのときの目があんまりにも生き生きしていて、野球をやっていた頃の和明がそこにいるようだった。





ああ、そうか。


和明は、何も変わっていないんだ。



大切な物を奪われて、絶望に追い詰められても、光をつかんで、またここにいる。




好きなことに夢中になっている瞳も。


ただまっすぐに明るい前を見つめる横顔も。






何も、何も変わってない。



あたしが憧れた和明のままだ。






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