azure days-ツンデレ彼女とバカ男-
あたしはそんな和明を影から応援していて、ミツ兄やアサと試合を見に行ったりしていた。
試合が終わると和明は必ずあたしのところに来てくれた。
嬉しそうに、今日の"野球"を話す和明。
きっと高校に入っても続けていくんだろう。
そしてあたしも、今度からはスタンドで、彼を応援するんだろう。
和明と話すたびに、その映像が頭にはっきり描けて、幸せだった。
けれど、ある夏。
あたしは中学2年生で、和明は3年生。
引退間近の最後の大会。
あたしはもちろん、見に行った。
今回もまたいつもみたいに真剣に、でも最後は笑顔で投げきるんだろうと信じていた。
けれどその日の朝。ミツ兄の表情は硬かった。
試合前に和明のところにいって、いくつか、言葉をかける。
和明は神妙な面持ちで頷いていた。