azure days-ツンデレ彼女とバカ男-
試合が始まり、和明が投げる。
最初は調子よく、でもだんだん、暑さではない汗が額に浮かんでいた。
(もしかして・・・)
あたしは祈るように和明を見つめた。
真夏の、青空の下。
マウンドに立つエースナンバー。
結果は、和明の勝利。
和明はチームメイトとひとしきり喜んだ後、あたしたちのところに来た。
ミツ兄は少し寂しそうに笑い、お疲れ、と肩を叩いてアサをつれて歩いていった。
あたしと和明は二人、そこに残された。
和明は悲痛は表情で、でもまっすぐにあたしを見つめて。
「もう、投げれなくなった」