azure days-ツンデレ彼女とバカ男-

「何にやついてんだ、ばーか」


光莉は俺の頭をかばんで小突き、笑う。


すっかりもとに戻ったタメ口や軽い毒舌。


でも、


「帰るんでしょ?いこ」


俺の手を引き歩き出す光莉の耳が赤くなっているのをみたら、もう愛しいとしか思えない。




「光莉」

「何?」

「好きだよ」


光莉は俺を振り返り、何度かまばたきをしたあと、俺を見ていたずらっぽく、でもやっぱり少し照れていた。




「知ってるよ」




< 50 / 56 >

この作品をシェア

pagetop