azure days-ツンデレ彼女とバカ男-

入学してすぐの席は男女別出席番号で、俺と青木は前後だった。


知った人もいなくて、左隣のヤツは暗そうだし右隣の子は近寄り難い雰囲気だし、最前列だし。


(話すやついねーな…)

東堂も五十嵐も遠いし。


どーしたもんかと一人ため息をついていると、後ろから指でつつかれた。


振り返ると、肩くらいまでの黒髪の女の子がプリントを手に持っていた。


「ねー、これってどーゆーこと?」


プリントに書いてある漢字が読めなかったらしい。


「ああ、それなー」


その子にもわかりやすいように、電子辞書を持って説明した。


まぁちょっと難しかったし俺もわかんなかったしな。
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