sky
「うわー、広いな。さすが高級マンション」
「………」
「俺の部屋より拾いなー」
「……どうしてここが分かったんだ」
「情報屋をなめてもらっちゃ困るって」
メリッサの言動と行動に言葉を失っているうちに、彼はズンズンと部屋の奥へと進んでいく。
「いいね、シンプルで。ベッドなんかも……」
ふと途切れた彼の言葉に、気付いた時はもう遅かった。
「え……?」
白いシーツの海に眠る少女を目にしたメリッサは、目を奪われたかのようにその場に立ちつくした。
「メリッサ」
俺の声に、それまで固まっていたメリッサは弾かれたように言葉を発した。
「っ、レイン、この子は……」
だれだ?
その問いに、俺は誤魔化すのを諦めて話した。
「……拾った」
戸惑いの表情を見せていたメリッサの顔が、更に驚愕のものへと変わった。