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***

「俺、メリッサ。カインとは仕事仲間兼、友人。よろしくね? ララちゃん」

ちゃっかり自己紹介をして、まだ友人などと勝手なことを言っている。

メリッサは別に嫌いじゃないが、こうも近くにいると疲れる。



ララも最初はオドオドしていたが、段々慣れてきたのか、笑顔を見せてメリッサと話をしていた。


「お仕事……どんな?」

「俺は、組織や任務に必要な情報集め」

「……カイン、は?」

ララの自然な問いにメリッサはしまった、という顔をした。

「えっと、カインは……」

「殺し屋だ」

メリッサが誤魔化そうとするより早く、俺はそう言った。

ララは驚いた顔ではなく、ただ哀しそうに笑って「そうなんだ……」と言った。

きっと薄々気付いていたんだろう。

昨日だって、血塗れの出会いだったんだ。








軽蔑されようが、構わなかった。
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