sky






「………」

「………」

再び流れる、重い空気。


沈黙が続く。













暫くして俺は、はあ、とため息をついた。

「……どうして震えてる?」

先ほどから身体の震えがおさまらないララに、そうとだけ尋ねる。


ララは俺を見ないまま口を開き、たどたどしく言葉を紡いだ。

「紅い、……」

「紅?」

ララの口にした言葉をおうむ返しする。

「……“彼”が、繋がれた、わたしの所に来て……」

「……」

彼?


何を言っている?


ララは混乱しているのか、脈絡のない言葉を吐き出す。




「わたしは泣いて、叫んで……」

「……」

「でも、彼は嗤って……っ!!」


頬に溜まった涙が零れ落ちる、刹那。




俺の腕はララへと伸び、その小さな身体を抱きしめていた。
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