sky
カインが殺し屋なのは知っていた。
命を奪うのは、赦されないことだと思う。
でも、だからこそわたしは彼に出会えた。
この事実がどんなに皮肉で滑稽であるかなんて、自分でも分かっている。
何も知らないほど、わたしは無垢じゃない……。
「ララ」
「っ、なに……?」
突然名を呼ばれ、びくりとしながら彼を見る。
カインはスーツの上着を脱ぎ、ワイシャツ姿になっていた。
細身で、なおかつ引き締まった身体は血の痕さえなければ本当にきれいなんだろうなと思う。
そんな考えを巡らせるわたしに言ったカインの次の言葉に、思考が停止した。
「いつまでここにいるつもりだ」
「……え?」
目の前が、真っ暗な闇に覆われた。