ホワイトデーの復讐
「話ってなんなの?なんかあった?」
次の日。
相変わらず神田くんとラブラブな優花を、悪いと思いつつ、お借りした。
放課後、あたしの部屋でベッドに寝そべり、我が物顔でお菓子を食べている優花に、あたしは全部打ち明けることにした。
『相談、なんだけど』
「…相談?」
その言葉に真剣になったのか、体を起こし、ベッドから降りてあたしの隣に座った。
『本格的なライバルができちゃった』
「……彰くんを挟んでってこと?」
コクリと頷く。そしたら小さくため息をつかれた。
……なんで?
「あんたにライバルなんていないでしょ」
『え?いるんだよ!溝口さんっていう彰のクラスメートでね、』
「クラスメートだろうがなんだろうが!」
あたしの言葉を遮って、優花が言った。
「紗也は最強なんだよ」
『さ、最強?』
なんで?家がご近所だから?
「………紗也ってさ、バレンタインに彰くんに何された?」
あたしはバレンタインのことも全て、相談も兼ねて優花に話していた。
その言葉だけで、顔が熱くなる。
『………キス、された』
「で?」
『…ず、ずっと前から好きって』
あー、口に出すだけで恥ずかしい。
「ね?これ以上の自信、ないよ?」
『でもっ…1ヶ月も前の話だよ?あたし、返事してないし…他に好きな人いるよー…』
泣きそうになりながら言うと、ポンポンと頭を撫でながら、
「………紗也、自分を過小評価しすぎだよ」
と、言ってくれた。
『えー…?そ、そうかな…』
「そうだよ!だからホワイトデー、頑張んなって」
『…うんっ』
キューピッドやるとか言ってたけど、溝口さんに幸せになってもらいたいけど…彰は渡さないもんっ!