ホワイトデーの復讐




どうなってもいいや。



想いは伝えなきゃ。




「あ!紗也さーん!」

『満くんっ』




最近よく会うな、満くんと。



「ホワイトデーっすね!」

『そうだねぇ』

「………告白っすか?」

『えぇ!?』



ななな、なんで知ってるの!?あたし、満くんには言ってないよね!?



「図星っすね」



ニヤニヤと笑う満くんに、赤面しながらもコクリと頷く。



「いやー。これで彰もようやく…」

『え?』

「イエイエ。うまくいくといーですね!」

『………。』

「紗也さん?」

『彰、好きな子いるんだよ』

「え?知ってますよ?」



あたしの呟きに、キョトンとした顔で答える満くん。



「え、ちょっと待って?なんか勘違いしてますって!」

『は?』



急に慌て出した満くん。


表情、コロコロ変わるなぁ、この子。



「あのっ…バレンタイン、彰に告られませんでした?」

『こ、告られました…』

「じゃあなんで!?」

『な、なんでって…返事してないし、1ヶ月経ったし…』



満くんは、ビックリした表情から、ため息をついた。


なんかあたし、ため息をつかれる頻度、高くない?



「こりゃ彰も苦労するわな…」

『へ?』

「この際言いますけど!」

『は、はい』

「彰は一途です!」

『知ってます』

「そんな彼が、あなたに告白しました!これすなわち!?」



こ、これすなわち……?


はっ!もしかしてっ……



そう思ったとたん、目に入った風景で確信した。







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