今でも愛してる
『祐也、次移動教室。行かなきゃ。』
『あっ、そうだ!!!後から行くから
先行っててくんね?わりいな。』
祐也は顔の前で手をついてあたしに
謝ってきた。
『ん、了解。先行くね。』
あたしは祐也にそう伝えると
教室を出た。
『ね、諒。
ちょっとこっち来てくんない?
悠が足怪我しちゃったみたくて
一人じゃ支えらんないんだよ、
お願いっ!!』
『えっ、悠が?大丈夫なの!?』
『悠は大丈夫って言うんだけど
あたしはダメだと思う。』
『んじゃ行こうよ、何処?』
『体育館裏。』
『えっ、?何でそんなとこにいんの?』
『分かんないけど
たまたま通りかかったら
悠が転んだんだ。』
あたしは変だと思いながらも
着いていった。
もし、その時着いていかなかったら
今、あたしは幸せだった?