ひまわり
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「よっ!健と汐莉ちゃん。今日も仲良しだねえ」
そう言うのは親友の
澤村 逞 サワムラ タクマ
「逞くん…//」
なぜか照れてる汐莉。
そんな汐莉も可愛くて、つい見つめてしまう。
「汐莉ちゃん、なんで照れてんの?」
そんな僕の気も知らずに、逞は相変わらずおちゃらける。
「逞くん、ちょっと静かにしてくれない?」
「逞、朝からうるせー」
僕と汐莉から注意が雨のように降る。
「二人揃って冷たいなぁ…」
逞はまだ懲りてない。
「汐莉~♪」
どこからか、脩大の彼女の神藤が来た。
「可菜、おはよ」
「おはよっ」
笑って挨拶を交わしたあと、神藤は汐莉を連れていってしまった。
いなくなったのを見計らったのか、逞に腕を引っ張られる。
「な、健?」
「…んだよ?」
「お前の好きなやつって…汐莉ちゃんだろ?」
?!
逞の言葉のせいで僕はむせた。
「げほっ…ごほ…いきなりなんだよ?」
「やっぱり図星。汐莉ちゃん、よく告られてんだぜ?でも全部断ってるっていう話らしい」
汐莉がよく告白されてるのは知ってる。
でも……全部断っていたのは知らなかった。
「それってさ…お前のためなんじゃね?」
?
僕のため?なんで?
どうしてそんな必要がある?
ただの幼なじみのために……?
「だってあの片岡に告られても断るんだぜ?」
片岡……
学年1のイケメン。
全てが完璧。
なのに………断った?
信じられない。
「汐莉ちゃんに聞いてみるか?なっ、健♪」
「……おぅ」
勝手に返事してしまった。
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