ひまわり
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「…ん………」
窓から差し込む光に目を細めて体を起こした。
窓の外には真っ青な青空が広がっていた。
そういえばあたし、昨日泣きながら寝ちゃったんだっけ…
そのせいか普段より瞼が重たい気がする。
キョロキョロと辺りを見回すと、枕元にある手紙が目に入った。
「……健?」
『――汐莉へ
おはよう!
俺はもうそろそろ面会時間だから帰るね。
今日はいよいよ退院だな!あんまり無理しないで帰ってこいよ。
汐莉はすぐ無茶苦茶なことするから心配だけど。
退院したら、連絡入れといてな。
とびっきりの一日にしてやるから!!
じゃあまた後で。健』
「……もう」
手紙を見ながらあたしは微笑んだ。
健ってやつは……あたしのこと心配してばっかじゃん。
ささやかな優しさに胸がいっぱいになる。
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