ひまわり




「こんな形になれたから、あたし…決心ついたよ」

「……ん?」




小さく首を傾げて、汐莉に優しい笑顔を向ける。
すると、ホッとしたように微笑んで言った。


「アメリカで手術受けて来るね」




そう決心した汐莉の表情は、いつもより穏やかで優しく見えた。

なんとなく、勘づいてたから自然と納得出来ていた。



「…いっておいで。俺は準備して、ちゃんと待ってるから」




だから……きちんと笑って言えた。

ちゃんと送り出せた。



汐莉なら大丈夫だという自信を胸に、心から応援してる。
僕がいるから、頑張ってきてほしい。




僕にはもう、汐莉しか見えないよ。

汐莉しか愛せないよ。

汐莉しか隣にいてほしくない。



汐莉しかいらないんだ。









お互いがお互いのことをずっと思い続けてきたから、大丈夫。

信じて、信じられてて。
頼って、頼られて。

そうやって生きてきた。



汐莉と一緒にいることで、ずっと守られてきたから今度は僕が守る番。


だから、頑張ってきて。

心から応援してる。















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