ひまわり



きっとこの想いは“愛”。



誰かを傷つけて、自分自身さえも傷ついてきた“恋”とは違う。

きっと……大切。

そして愛しい。
…愛しくて優しい。




悲しかったり苦しかったりしなくて、泣きたかったり辛くない。

もう手放しなくない。

あたしには健も、日向もいるんだ。



どんな障害物も壁も3人でなら乗り越えられる。
そう信じて、3人で頑張っていこう。

3人なら……やれるはず。







「もう体は大丈夫なのか?」

「こっちのこと?」




小さく自分が指すのは、トクントクンと鼓動を刻む心臓。

あたしのジェスチャーに健は頷いて、心配そうな顔をした。







「全然へーき」


まさにその通り。
もう十分治ってるから、大丈夫。

頑張って耐えてきたんだ。
この日を迎えるために。



日向を、健と二人で迎え入れるために。















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