ひまわり


「……バカ」

「は?」

「健、ケガしてる……」



健の頬にうっすらと血が滲んでいた。



「あたしのために……ごめん」

「その前に言うことは?」

「……ありがとう」



健の背中が温かくて、男らしくて……
ずっとくっついていたいと思った。




「ね、健?」

「ん?」

「寄せ書き書いてね?」


あたしが言うと、健は笑った。


「いきなり何?笑」



健があたしに笑顔を見せる。
無邪気な子供のような笑顔。



「書いてやるけどさ…」

「な、何?」



続きを早く言えっ!笑



「……俺のも書けよ?」


なにそれ。
続き期待したあたしがバカみたいじゃん。笑



「あはは、そっちこそいきなり何?」

二人で笑い合う。




こんな時間が好きだったりもする。

健はあたしを笑わせてくれた。



自然と笑顔になれた。


健は優しいね?









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