ひまわり
「当たり前だよ…」
汐莉の言葉に硬直した顔が緩む。
やべ……涙腺壊れたかも
「………もだよ…?」
「ん?」
今、何て言った?
声が小さかったから聞こえなくて
もう一度汐莉に聞き返す。
「……健も…だよ?///」
照れる汐莉。
恥ずかしいことじゃないだろ?
汐莉で恥ずかしいなら、
僕はどうなるんだよ?笑
「わかってる」
ちゅっ
言葉と共にキスを汐莉にあげた。
汐莉のキスは可愛くて
何度も唇を奪いたくなる。
キスの“キ”の字も知らない僕に
まだ大人のキスなんかできないけど…
少しずつ頑張るから…
唇が触れたまま、僕は想った。
初めてのキスは汐莉。
初めての想いも汐莉。
初めての彼女も汐莉。
僕の“初めて”が汐莉で
埋め尽くされる度に
僕の全てが汐莉でいっぱいになる。
今の僕に、
『汐莉のいない世界で生きろ』と
言われても
きっと僕はできないだろう…
汐莉は僕の歩く道を
照らす太陽だから…
世界で一番に大切なヒトだから……
僕はそっと汐莉を抱き締めた……
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