ひまわり


「…そういえばさ?
 いつも汐莉のところに来るイケメンくんって、汐莉の彼氏?」




!?




「ぶほっ―…!!」



思いがけない質問に
思わず口に含んでいた水を
吹き出してしまった。


一生の不覚……





イケメンくんって……

やっぱり健のことだよね……?



そうだよね、うん。





一人で考えて
一人で納得する。


あたし、やっぱりバカ?





「ちょっ…汐莉、汚なっ!!」

「わわわっ…///」



「そんなに焦るってことは…
やっぱりそうなんだ?」




菜月と萌未がニヤニヤした
いやらしい笑顔で見てくる。






「そっ……そんなんじゃないよ///」


「じゃあなんで焦ってるの?」




誰か……
どうかあたしを助けてください。笑



菜月はわき腹を小突いてくるし、
萌未はどうなのよ?を連発中……



この状況って…
あたし不利でしょ?!







「神崎汐莉さん、2番診察室にお入り下さい」





都合よく、看護師さんが入ってきた


あたしはベッドから飛び降りて
看護師さんのいるところへ向かう。




「じゃあ、そういうことで~♪」




笑顔を振りまいて病室を出ていった。


後ろからブーイングが聞こえるのを
軽く避けながら……








.



< 62 / 235 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop