ひまわり
我に返ると、外にいた。
真っ青な空を優雅に雲が流れて進んでいく…
あたしの心とは裏腹に
外の空気は本当に気持ちよかった。
急に自分がちっぽけに思えて、
地面に座りこんだ
嫌なほどに夏の日射しが染み込んだ芝生は
とても熱を帯びていて、触れた肌が痛い。
「……なんで?
……………なんで…あたしだけ…っ」
さっきまで流れなかった涙が
ポロポロと芝生に落ちる。
一瞬濡れた芝生はすぐに水を吸収して
カラカラに乾いていく
あたしの心に似ている…
一瞬、涙で濡れたように見えたら
すぐに乾いていく
どんなに水を与えても
すぐにカラカラになる。
誰か…どんなに日射しを浴びても
渇かない水を与えてください
あたしは…………
死なないよね?
大丈夫だよね?
空に問いかける
誰も答えてはくれない
どうして?
どうしてあたしなの…?
昔から病気なんかとは
全然縁がなかったんだよ?
なんで病気は……
あたしを選んだの?
病気なんか、ただ苦しめるだけ…。
ただ辛くするだけ…。
「…いらない
こんな体いらない……!!
……っ…」
きつく掴んだ腕が痛い
でもなにより心が痛い
こうやって腕を痛めないと
心の痛みに押し潰されそうで……
怖いの……。
ねぇ、神様?
どうして弱い人間に試練を
与えるのですか?
どうせ弱いならそのままで
いいじゃないですか……
あたし、死にたくないです
まだまだ楽しいこと
たくさんたくさんしたかったです
それが許されないというのなら……
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