君に届きそうな声
卒業
6年まえ一
『あゆちゃーん』
『なーに?』
『小学校に行っても友達だよ』
『うん!当たり前じゃん』
私たちは約束した。

今一
『ああ〜早く卒業したい!!』
『だよね…』
私、橋岡あゆは中学生間近の12さい。最近まわりでは「付き合う」ってことが増えてきた。私だって彼氏がほしくないと言えば嘘になるかも。
横で鏡を見ながら呟くのが友達の高崎純。少し大人びてる。
『じゃあもう出ようか』
誰もいない教室には私たち2人だけしかいない
『だねえ!』
来週には卒業式という事で最近は早めに授業を終わる。
まだ昼…
『てかさ、つーくんがよく公園でサッカーしてるよね』
つーくん…津田來夜(ツダライヤ)は幼なじみで私の初恋あいて。今も好きだけどね。
最近は近くの公園でサッカーばっかりしてる。
『そうだね、時々じゃまだけど…!!』
純はつーくんが苦手らしくあまり話にのらない。
『まあまあ…そう言わず!部活はいるんだろうね』
気付けば靴箱まで来ていた。
『じゃあまたね』
門を出て純とわかれた。純とは帰る方面が違うためしょうがない

少し歩くとつーくんに会った。ボールを持ち、急いで走っていく
『どこいくの?』
『公園でサッカー!みんなと待ち合わせしてんだよ』
つーくんは走り去った。
前みたいに話す事は減ったけどまだ諦めれないんだ…つーくんはずっと好きでいたい。

早々と時は過ぎ明日は卒業式。
『早いよね…もう6年だよ!春休み、遊ぼうね』
『うん…じゃあまたね』
門を出ると、いつもの帰り道。もう、ここを歩くことがないんだなぁと考えるとなんだかしみじみ思う。
『ありがとう』
小さい声でつぶやいた。誰も聞いてないハズだけど、返事が聞こえた気がする。
明日は卒業式。今までの感謝をふくめ、成功させたい。

< 1 / 2 >

この作品をシェア

pagetop