フミキリ.
遠い君
中学に入ってから、通学路だからといつも通るフミキリがある。
そこは世に言う「開かずのフミキリ」で、私はいつもひっかかってしまうのだけど、案の定、今日もひっかかってしまった。
ガタンゴトンガタンゴトン....
心地よいリズムの音が前を過ぎたかと思うと、また間もなくそれが逆方向から走ってくる。
私はそれを見ながらボケーっと突っ立っていた。
たまに桜の花びらが飛んできては、私の髪を撫でて、桜の匂いがするちょうど良い温度の風が体を包む。
それがまた、どうしようもなく心地いい。
「おっせーー、ちんたらしてんなよ。
おっ、またフミキリ閉まるぞ。」
「ぇあっ?うそ!?待った!!」
ボケーっとしながら春をさりげなく満喫していたら、いつの間にか開いていたらしいフミキリが、カンカンとお馴染みの音をたてながら今にもまた閉まりそうになっていた。
私が急いでフミキリを渡るとギリギリセーフで、私が後ろを向くとフミキリは完全に閉まっていた。
そこは世に言う「開かずのフミキリ」で、私はいつもひっかかってしまうのだけど、案の定、今日もひっかかってしまった。
ガタンゴトンガタンゴトン....
心地よいリズムの音が前を過ぎたかと思うと、また間もなくそれが逆方向から走ってくる。
私はそれを見ながらボケーっと突っ立っていた。
たまに桜の花びらが飛んできては、私の髪を撫でて、桜の匂いがするちょうど良い温度の風が体を包む。
それがまた、どうしようもなく心地いい。
「おっせーー、ちんたらしてんなよ。
おっ、またフミキリ閉まるぞ。」
「ぇあっ?うそ!?待った!!」
ボケーっとしながら春をさりげなく満喫していたら、いつの間にか開いていたらしいフミキリが、カンカンとお馴染みの音をたてながら今にもまた閉まりそうになっていた。
私が急いでフミキリを渡るとギリギリセーフで、私が後ろを向くとフミキリは完全に閉まっていた。