まっすぐ、あるいてみた
ぎら、と光った気がしたああ僕は馬鹿な奴だ!今まで気づかなかったのか?どうしてそんな簡単なことが気づかなかったんだ!ははは、もう乾いた笑いしか出てこないじゃないか!神様にさよならを告げる前に神様みたいなことをやってのけたのか??いやありえない。神様は一人なんだ!僕なんかが神様になれるはずがないんだからね。神様に僕は僕のために復讐しますと誓った雨の日も三百年も前の日なんだね。よるになって星を見つめてもそれは三万年以上昔の輝きだから僕はそんなの見たって昔に戻れないんだよね。土星とかなら三百年かなちがうかな。昔の僕との距離は何億光年離れているんだろうか?僕はもう三百年も生きているの?ちがうでしょ?モスグリーンの瞳をしたこの青年がからかっているだけなんでしょう?ああ、きっとそうであることを僕はひたすらに願うことしかできないのだろうか?目の前がちかちかし始めた。ああ、僕はついに死ぬの?僕は生きてるって認めてもらう前に死ぬしかできないの?別にそれでもいいかな?僕はもう生きる価値がないのかもしれない、いや、最初から僕はわかってた。僕に生きる価値がないってことは。大人たちの態度でわかるよそんなもん。僕は生まれたときからこの眼が大嫌いだった。コレが大人たちが差別する要因なら僕はこの眼を抉り取ってしまいたかった。
< 7 / 9 >

この作品をシェア

pagetop