パラドーム
★ ★ ★
夢その一
気付くと僕は、四角い長方形の部屋でたったひとつだけある椅子に座っていた。
ここはどこだ? そう思いながら周りを見渡していると、何かが入ってきた。
どこから来たんだ? 僕は思った。
だって入ってくる扉なんかないのだ。
こちらを見遣った何かは、不躾に質問をしてくる。
「1+1は?」
「2!」
「2+2は?」
「4!」
永遠と続いていく。
「18384+18384は?」
「……? 分からない」
「36768+36768は?」
「ねぇ! 分からないよ」
「73536+73536は」
「やめろ……、もうやめろよぅ!!」
無限に続く数字の羅列。その中で、僕は涙も枯れるほど泣きじゃくっていた。
夢その一
気付くと僕は、四角い長方形の部屋でたったひとつだけある椅子に座っていた。
ここはどこだ? そう思いながら周りを見渡していると、何かが入ってきた。
どこから来たんだ? 僕は思った。
だって入ってくる扉なんかないのだ。
こちらを見遣った何かは、不躾に質問をしてくる。
「1+1は?」
「2!」
「2+2は?」
「4!」
永遠と続いていく。
「18384+18384は?」
「……? 分からない」
「36768+36768は?」
「ねぇ! 分からないよ」
「73536+73536は」
「やめろ……、もうやめろよぅ!!」
無限に続く数字の羅列。その中で、僕は涙も枯れるほど泣きじゃくっていた。