パラドーム
結局やっていたゲームは投げ、早々とゲムーセンターから立ち去り、映画館に舞い戻る。
そして、家から持って来たMDプレイヤーを、先程チケットを買った二階のロビーで聴く事にした。
次から次へと迫り寄る感情が目障りで、彼は無心で音楽に耳を傾けている。
〔そんなに不安ならば家から飛び出さなければ良かったのに〕
ふと、何かが語りかけてきた。
「黙れ。お前に言われる筋合いは無い……」
彼は実体の無い何かに答える。
この口論と呼べるのかさえ分からない自問自答を彼はぶつぶつと一人で繰り返していた……。
そして、家から持って来たMDプレイヤーを、先程チケットを買った二階のロビーで聴く事にした。
次から次へと迫り寄る感情が目障りで、彼は無心で音楽に耳を傾けている。
〔そんなに不安ならば家から飛び出さなければ良かったのに〕
ふと、何かが語りかけてきた。
「黙れ。お前に言われる筋合いは無い……」
彼は実体の無い何かに答える。
この口論と呼べるのかさえ分からない自問自答を彼はぶつぶつと一人で繰り返していた……。