彼女のテレビ【さみ短2】
その頃彼女は…

「いらっしゃいませぇワースト電機春日店本日オープンです」

なんと新規オープンの店舗に異動していた。

「いや〜前の店客おらんで暇やったけんねぇ〜そのくせウザイのが毎日来るし…早く転勤したくてねぇ〜さすがに高いのばっかり売りつけてやったけん財布の中身スカスカになっとろぉけど…」

休憩室でタバコすぱすぱやりながらあぐら組んで…彼が抱いていた天使のイメージは見る影も無い。

「電機屋やら5年もやるもんじゃないわね…なまじっか可愛いと勘違い野郎がストーカーみたいになっちゃうけんね」

初々しいと彼が思った彼女は男の扱いに長けた中堅社員だった。
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